J’aime le théâtre♡

観劇日記。

『無駄な抵抗』

劇団公演ではなく世田パブの主催公演ではあるけれど、実質イキウメ。

 

ギリシャ悲劇をモチーフにしてるとは言え、親族のドロドロ…火サスか昼ドラかって話だけど下品に感じないのは演技が上質だからかな。のびえさん松雪さん素敵だった。

 

ギリシャの劇場みたいな美術、世田パブだからこちらもその客席の一部みたい。

三茶の地下のパティオも思い出したよ。

あっ!そう!舞台ヘリ、広場のコンクリ石畳の隙間にちょっと(1〜2箇所?)だけ雑草が生えてるの感心しちゃった。

 

何故か電車が停まらなくなった駅前の広場。

(あ、貴婦人の来訪を思い出すね!)

 

浜ちゃん大道芸人…後でパンフ見たら役名がダンでウワッ😳てなった。

一歩外から見てる人(AIだとしたら納得感あるわ)…何もしないけど、存在している…それを見て何かを受け取る人もいて、対価としてお金をもらうことだってあって良い…

「私があなた方のことを見てるんですよ」と言ったのも、その前から浜ちゃんにすごい"見られてる"感覚あったからハッとした。

そういえば、世界を操っているような手つきをしてた気もしたんだよね。

 

運命。

抵抗。

 

私は理人の考え方生き方だよ。

理由なんて無い、そう思うのがいちばん心地よい。執着がない生き方。

期待していいんだよ、って何度もエイちゃんさんは言ってたけど。

 

パンフの前川さんインタビューでギリシャの劇場のこと話されてて、周辺施設も含めて逗留して心身の健康を回復するための場所だったと。

なるほど、劇場で「整う」ってわかるわー!

 

ネガティブ・ケイパビリティとかも言ってて、うん、ここんとこのイキウメは感想を全然ひとことで言えない感じだよね。分からないんだけど、でもこの感覚はわかりみ!って思えることが結構たくさんあるんだよ。納得できると言うか。作り手に信頼を寄せることができるっていうか。あ、同じような問題意識とか悩みとかツラさとか抱えてるんだなぁっていう感じ。

 

電車が停まらなくなって打ち捨てられた町って我が国の状況のような気もしてしまうし、人衛くん演じるカフェ店主は役名島忠だったけど、置き石どころかポイントいじって事故を起こさせてまで電車を停めるって…

山鳥芽衣も抵抗を始めようとしていたけど、抵抗するって痛みや危険を伴うことだと、本当にそんなことしていいのかわからないよねっていうことだと…そういうザワザワした心持ちが後味になってるかな。

 

そう、芽衣は岡田クミコのように五郎の生命維持装置を外すかなんかして殺しに行くのかなと思ったんだけどね。違うんだな…告発するのか。殺すよりもっと実際的で、でももっといろんな騒ぎが起こるしいろんな人が傷つくこと。予言に抗うためにも、殺しちゃダメなんだな芽衣としては。

 

占い師/カウンセラーはどういう人なのかどんな立ち位置なのかずっと探りながら観てたわ。衣装のパンツが一部プリーツになっててめっちゃ素敵♡とか思うのと別にw

夢のシーンが何回かあったけど、この世界は彼女の夢なのか?つまり操っているのは大道芸人ではなく占い師?なんてことも思ったり。