2階最前どセンから。
とにかく画が素晴らしくて楽しめた。これは絶対1度は遠目で観た方がいい。
床面…井戸の穴もよく見えたし(小石を拾い出してくる手の表情美しい)、間宮中尉の影が凄いし(語りの途中で声が若く変化するのは相変わらず凄くてゾクッとする)、井戸に溢れてくる水とか、壁やドアが様々変化するのとか、ダンスの動きがより滑らかに見えたり(テーブルが伸びるのも)、2人のトオルやクミコ/クレタがシンクロする様子も一望できて。
クミコsとクレタs群舞の最後の方でソファに腰掛けてゆーっくり脚を組むのめっちゃカッコイイよ。そう、あのシーンはずっと2つのソファを同時に見ていられるのが良い。
大知トオルと成河トオルとクミコとクレタ(とダンサーズ)、全体でひとつの事象。
言葉じゃなく声が無くなるってどういうことだろう?
声を出せないシナモンの部屋(パスワードはねじまき鳥)にある電話、その電話でのみクミコと話すことができる…
トオルの中では何が起きたんだろう?
想像することは危険だと言う間宮さんの忠告を聞かず…
また、なんやわからんくなったなぁ…いい感じ😁
ラスト、成河トオルは「さよならねじまき鳥 君が何かにしっかりと守られることを祈ってる」と歌うんだよね。
メイと同じく、ねじまき鳥は守られてほしい存在なのか?
ナツメグの動物園で鳴いてたのもシナモンの夢の中で鳴いてたのも、ねじまき鳥だった…
「いったいどれくらい、死ぬまでに…」「ねじまき鳥になって空を飛びたい 大きな木に止まって世界のねじを巻く」と歌う大知くんの声は本当に刺さる。
綿谷ノボルは、順序や論理、この世界のシステムだと思う。決して一概に"悪"ではないのかも。
綿谷ノボルの奥さんや、クミコや、クレタは、何を引き出されてしまったんだろう?
貶められる感覚、かなぁ…
首吊り屋敷の出来事みたいじゃない!って、クミコが兄を殺したことを。軍人が罪に耐えかねて拳銃自殺とか、一家心中とか、世界の理不尽に堪えられずそこから逃れるために死を選ぶこと。死に、永遠の安息を求めること。だな。
イキウメと繋がるところもあると感じたよ。でも、イキウメよりずっと気持ち悪い。
すごく気持ち悪いし、嫌なものを見せられる芝居ですよ、これ。
この芝居を共有してるお客さんにならアフトであれくらい通用するんじゃないかって思っちゃったかもしれないよな、成河さん。
劇世界というかムラカミワールドというか、やっぱ相当エグいもんな。