J’aime le théâtre♡

観劇日記。

『飛龍伝2022 〜愛と青春の国会前〜』

★☆北区AKT STAGEによる公演。紀伊國屋ホールにて。

 

もぉクッソみたいな前時代な話なんだけど問答無用に惹き込み滾らせ震わせカッコイイ!と思わせる一体コレ何!?なんかちょっとこの高揚には危険すら感じてしまう。

 

一色洋平くんの一平ちゃんはズルイよ泣かせる😭どこまでも純で優しくてイイ奴でマジ優しくて切なくて。洋平くんの熱さ・お人柄も重なって。そう、洋平くんのお人柄のおかげで下卑た感じがしないのが良い。

前方下手席で、最初の登場も目の前だったし切ない顔を間近のド正面から度々喰らったよ。

 

ラスト直前の全共闘と機動隊、ものすごく青春だったなー。泣けた。

そっか、一平による殴打が死因なのかその瞬間、えっ!ていう一平の呆然とした顔が浮かび上がる

全員タキシードとドレスになったカテコは、無茶苦茶にかっこいい🌹

 

俳優さんみんな好きになった。

ネズミ青野さん。妻を亡くした三浦さん。

日大草野さんと機動隊大江さんの拗れた友情は熱かった。2人の最初のシーンで現在の"成れの果て"な様子やそもそも学生と機動隊という立場の違いを解らせてもらえるんだけど、それにしてもあの熱は劇の序盤のテンションじゃないよねあれで一気にペースに呑まれたかもしれない。

桂木の小山蓮司さんと神林美智子の井上怜愛さんも勿論。

年配学生の及川さんとめさんや勝利役の古賀さんはつかさんと一緒にやってらした方々ですね。

 

最初と最後はあの日から50年後の現在で、ウクライナ情勢を背景にしていると分かる音声が流れていて。

息子勝利が押す車椅子に乗った一平。国会前で待っていたって結局誰も現れなかったんだろうな。機動隊の彼らは本当に来てたのかな。みんな一平の見た幻だったんじゃないかな。勝利は悲しそうに背中を向けていたよ。

 

そう言えばこれもまた「"正義"って!」という話だったな。

今という時代。価値観が揺らいだところから、何かに縋ろうとする危うさに行き着いてるかもしれない。

勝利がしっかりと2022年の感覚の人だったのはとても良かった。

 

 今朝いつものセブンで発券した時、店員のおばちゃんに「おっ!つかこうへい!面白いんだよね〜いってらっしゃい」って言われたw ちょうど世代の人か。

 私はつかさんに思い入れがある訳ではないしこれも決してすごく好きな作品だってことはないけど、うん、まぁやっぱり洋平くんを筆頭に役者たちの魅力を楽しんだ感じかな。ド迫力が楽しかった。