J’aime le théâtre♡

観劇日記。

『検察側の証人』2回目

今日は検察陣営サイドのJ列、マイアーズ成河検察官に視線いっぱいいただいた〜😍


いかにもアガサのサスペンスって感じの音楽と共にセットがドドーンと法廷になって、役者が徐々に揃い、いよいよ弁護人に続いて成河検察官登場!の時は拍手したくなっちゃうよねぇ〜😆いや最後に登場するのは浅野判事なんだけどさw


成河検察官、訊問を終えて席に着くとノートの項目をいくつか消すの。

陪審員や傍聴人たちの空気を常に気に掛け、ポイントポイントでこちらに「でしょ?」「ですよね?」「おやおや?やれやれ👎w」「今の聴きました?」「これ重要ですよ!」とか目で訴えてくる!

たぶん自分の優位を陪審員へ印象づける意図で弁護人や被告を訝しげに見たり(あのチラシの表情)「馬鹿なことを!」みたいな表情をちょっと大げさにしてみたり(おいおいwって声に出しちゃうことも度々)、弁護人が新しい陳述を始めると「どんな戦略で来るんだ?」って見定めようと集中してる顔とか、検察側陣営の証人たちに如何に意のままに供述させるかに心を砕いてたり(警部や検視官とはほんとにチーム!って感じだったしマッケンジーさんには優しく丁寧に接してた。監察医はチームメンバーだけどあいつ無能だから信頼薄いw)、切り札としてローマインを出した時の得意満面、弁護側がマッケンジーさんの遺産相続に関する話を出してきた時には「ほーら来た来たでも大丈夫です想定内ですから」ってチームメンバーを落ち着けるみたいな動きとか、勇んで「ストロベリーブロンドの」って話し始めた時に判事が引っ掛かっちゃって腰を折られた形になって内心クソッて思ってそうな顔とかw(後で判事には判例の件でギャフンと言わされちゃうんだけどね)…

もうね、楽しくてニッコニコしちゃった😊

そう、スポーツ観戦みたいに楽しんじゃったよね。贔屓チームはもちろん検察側!心の中でメガホン叩いたり投げたりしたよねw


マイアーズの法服の袖口が超かわいい!とか気づいたりして。ウィルフリッドのと違ってお洒落なの。スーツのジャケットよりだいぶ短く七分丈くらいになってて、タックとドレープにちっちゃい飾りボタン付いてた?すごく拘ってる感じなの。


成河検察官の絶頂、休廷になる直前しめくくりの弁論の声サイコー😍口端の筋肉をピクピクと震わせて発するあの突き刺さるようなカンの声!

からの、思いがけない証拠品提出に焦りまくって駆け込んでくる翌日。


"見限る瞬間"が好きよ。

監察医に対してはあからさまだけど()、ローマインにも。一応最後の最後まで手は尽くすけど、最終の時にはもう全く勝算とか逆転の望みなんて持ってない。その前に「うわーこれダメだなー」って諦めた瞬間が見えたように思った。


陪審員による評決を聞いて、ショックだし、負けて悔しいけど、くあっ!て声を漏らして地団駄踏んで残念がるけど

でも、もう「はい、次のゲーム」って顔してるなぁと思ったんだよね。マッケンジーさんの憤懣やる方ない顔とは違うんだよね。

立ち去る前にウィルフリッドにメンチ切った顔は間違いなく「次は覚えとけよ」だった。


レナードに向けた顔は何だったんだろう。

マイアーズはたぶん、第一印象でレナード有罪!という認識だったんだろうな。ウィルフリッドたちと逆。「猫8匹!」ってレナードが法廷で本性を出しそうになった時(弁護側は総出でなだめてた)も、まん丸い目で一瞬フリーズして気に留めてたもんな。

こんな奴は殺人犯に違いないって、マッケンジーさんとあんまり変わらない決めつけと言えばそうなんだけど、一種の""でもあったのかもしれない。

職業柄、材料を揃えて勝てる勝てないの計算をしてというのとは別に、こいつの言ってることを信じられるかどうかみたいな嗅覚って自然と働かせてるんじゃないかな。マイアーズのセンサーではレナードはクロだった。

最後の悔しい顔は、そこで見誤ったことに対する口惜しさとか動揺が大きんじゃないだろうか。

あ、でもさ、それってさ、たぶんマイアーズの事務所を訪ねてきたローマインのことをキレイに信じちゃったんだよね。

ローマインを見誤った。そう言えば彼女の退廷時には未練たっぷりな様子だった最後まで顔を見てやろうと回り込んで行ってガン見してたな。(そういう芝居細かいよなー❤️)


そうだな、ローマインはウィルフリッドの所を去った後にマイアーズを訪ねたんだ。計画遂行のために。レナードと示し合わせた計画ではないと思うよ。レナードはホントに天然のアホ。行動はすべて(殺人も)行き当たりばったりだったのだろうし、その後も成り行き任せ。そういう人って瞬間瞬間では嘘が無いじゃん?供述はある意味すべて(ローマインを愛してたのもおばちゃんのことが好きだったのも)真実で、「俺はやってない」だって今や彼の中では真実になっちゃってるかもしれない。ローマインはレナードが何を言ったかを確かめるためにウィルフリッドの所に来て、そこで方針を固め、そしてマイアーズに近づいた。

ローマインは"共産圏から来た外国人"が何を言えば/何をすれば/どのようであれば信じられ易いか(一般的なイメージと合致するか)を理解し(冷徹な女であるとか党の任務至上とか法の下の自由を定める法治国家"素晴らしさ"を知らないとか)、それを逆手に取って、愛するレナードを救おうとした。

そうだ、マイアーズが匙を投げたのも「党の任務」の話が出た瞬間だったよな。その瞬間マイアーズの中にはローマインに対する敵意が生まれたように思う。自分が見誤ったことも、そんな"巨悪"にしてやられたのなら致し方なかった!という変な納得(自己弁護)にもなったかもしれない。


先入観、偏見、決めつけ。


冒頭に出てくる、些細なタイプミスで意味が真逆になってしまう文書(遺言書)の話は、

紙切れ一枚・言の葉ひとつで人の命運が決められてしまうこと、そういうシステム(法律や契約あゝそうだよ契約!)の下に成り立っている我々の社会の危うさみたいなことを示唆してるんじゃないかな。

そんな制度を誇っている我々(法曹人だけでなく)、その"正義"を信じて疑わない我々って?という視点。


特にマイアーズは法廷の中でも最も"正義"の戦士たる誇りを体現し邁進してる人だからね、若さ青さも相まって、引いた目で見るとちょっと滑稽なほど、いやもうひゅー!とかふぉーっ!て言いたくなっちゃうカッコよさだからさぁ私得よ😍

ついつい義経御大将を思い出しちゃうんだよねー世田パブだし。


そうそう、トリプルコールの時はのんちゃんと真ん中で笑顔を交わしてた成河さん、その後捌けながら大滝さんのお尻にちょっかい出してた照れ屋さん&甘えん坊さん☺️