J’aime le théâtre♡

観劇日記。

シネマ歌舞伎『桜姫東文章 上の巻』

はじめての歌舞伎座がこの作品、ほぉ去年の4/13ちょうど1年前と1日違い惜しいw

そっかぁ私歌舞伎を観るようになって1年なのかぁ。

思い返せば私が歌舞伎へ導かれたキッカケは3つあって、まず1つは阿佐スパとプルカレーテからの桜姫。2つ目はオグリ。そして3つ目は子午線・平家物語からのキノカブ渡海屋大物浦および木ノ下先生なんだよな。

あれ?なんで私いきなり仁左さまの渡海屋大物浦と猿之助さん(先代)四の切のDVD買ったんだっけ?センス良すぎでは!?

この1年でにざたま桜姫観れて四代目の狐ちゃん観れて仁左さま一世一代の渡海屋大物浦観れてってラッキーだよなぁと思うけど、更にキノカブで桜姫ワォ!ってなってたらそこに成河さんキャスティングだもんな奇跡じみてる。こういう御縁の交差にはマジしびれるよ。

そしてまた今日映画を視たSPACの大高浩一さんのツイートでク・ナウカ98年に桜姫を美加理さん(21 人間浄瑠璃なんですって)でしかも目白の旧侯爵邸なんて素敵ロケーションで上演してたことを知りウォーッてなってる。あゝ成河さんそれ観たかしら。

 

シネマ歌舞伎、最初ににざたまインタビュー映像。雅叙園らしい背景の緑が爽やか。仁左さまお優しいお顔よなぁ。ほんのり関西アクセントなのがまた良き。仁左さまはこの作品のこと「東文章」と仰るのね。真似したくなる〜😆玉さまはなんかちょっと不思議な雰囲気をお持ちだね。

おふたりが編集にも関わったというだけあって、アングルやカット割なかなか良かったと思う。権助の登場もいい角度で映してたもんねー👍

花道の出や引っ込みがある時ちゃんと左後ろからシャッて音が聞こえて面白かった。見てる映像とのズレで脳がバグるとこも時々あったけどw

あと、幕を閉めて転換に時間掛かってるところはたぶん上手くカットしてる?間延びを感じなくて良かったと思うよ。

 

お顔の表情が間近で見れるというのは映像の醍醐味よな。権助の色悪ぶりも清玄のダメぶりも桜姫の濡れ場のエロかわもたまらんかった。シンプルに仁左さまの顔が良い😍のも存分に堪能できた。

衣装や道具がよく見えるのもいいよねそうそう!香箱の文字まで見えたの感動したわ。赤ん坊人形の顔とかw

客席の雰囲気含めた劇場全体の空気感とか舞台がパーッと明るくなった時の華やぎに目を見張る感じとかは生観劇ならではのものだけどね。

 

草庵の姫、誘ってる笑みは艶っぽく可愛いけど、胸に手を入れられてからの恍惚の表情にはヒャハー(//∇//)だよ。

簾が降りた後、覗き見する残月と長浦がコミカルにムラムラしてる様子で観客にいろいろ想像させちゃうのとかナイス脚本演出だなーと思う。

 

成河さんがブログで「僕はそこ(俯瞰すること)に留まり続けてしまったのでなかなか専門的な技術が追いつかなくて」とか言ってたけど、それこそ歌舞伎俳優なんかはその専門的な技術を極める道を行く例なのだろうな。たぶん成河さんもそこにはある種の憧れ・眩しさみたいなものを感じてるんじゃないかなーと思うの。

だってカッコイイもんね!

権助が草庵の庭先に両足爪先立ちでしゃがんでる形とかさ、なんか知らんけどきっとこれが100%正解の形なんでしょうね!って思えるじゃん。いや、それだけじゃなく、

https://spice.eplus.jp/articles/300509

舞台写真の数々、どれを見ても感嘆レベルにキマってるよね。

一瞬一瞬おそらくどこを切り取っても完璧な画になってると思われる、そこへ辿り着いてる、36年ぶりだって即座に引っ張り出してこれるくらい完成した技術ポートフォリオになっている、って凄いじゃん。

もちろん姿形だけじゃなく、声や台詞回しのひとつひとつ、掛け合いの間、全てそうで。

そうね、三囲の場が何だか素晴らしいのはおふたりの間合いの妙なのかも。

あ、傘に書かれてる歌の文句を玉さま目線で見せてくれた(桜姫がそれを読んでることが分かる)カメラワークもナイスだった。そしてこの傘も仁左さま何気なく置いたのにちゃんと良い向きになってるんだわすげぇ!って思ったよ。