森の中に迷い込んだ2時間だった。
街へ戻るのにちょっと時間が必要だったわ。
凄い空間だったな。
客席入った瞬間から。
魂をちょっとずつ削られる
1万円分、3万円分、買われてしまう。
浜ちゃんの女方いいじゃん!
凄いな篠井さん…
言葉が現実を捻じ曲げる
言葉の定義・解釈を変えたり(その基準で言ったらたいがい"晴れ"だ)
キャッチャーインザフォレスト
この子があんたをここへ届けたんだよ
何を見たのか、体験したのか、いつもの観劇となんとなく違う気がするんだけど、みんなが時に応じていろんな役を演じるとか演劇ならではの表現だったし(コロス?)、この感じは劇場だからこそだよなぁとは思う。
わりと観客たちの存在を感じながら観てたような気もする。私ひとりではなく、そこには大勢の人が居たねって感覚。客席までがあの森の家だった。こっちに照明当たってたもんね。私はここにやって来た。
劇場は、この森。
そして、普通に面白いお芝居なんだよなー。
興味深い言葉や話がたくさん聴けて、演技も見どころがいっぱいあって。俳優がみんな魅力的で。
寒いよぉ、寂しいよぉ、おかあさん…
観ているうちにだんだん、あれ?こん中でいちばんヤバいの八雲じゃん!ってなってゾッとした。毒されていることに気づいていない、自分にとっての"当たり前"がものすごく人を傷つけていることに無自覚。恐ろしい。
妻が書いた、心を打つ素晴らしい詩、「もったいない」って何それ、だよな。でもそういうこと言っちゃいがち。悪気は無いんだろうし良かれと思ってるんだろうしでもそれこそが絶望的。
陣も、あんなにも肺をやられて、息苦しそうで。
魂が無くなったところに隙間風が吹いてヒューヒューしてるんだろうか。
そうね、身体の悲鳴にも気づけないくらい、公安である陣の現実肯定は強い。
八雲の膝に弾丸が当たった奇跡。
奇跡って、日常・通常・普通ではないこと、だね。惰性のようにあたりまえに成立している社会に風穴が開く可能性だってあるよねという、希望かもしれないし恐怖かもしれないな。
魂、食べようとしてたな。
冒頭、人衛くんが黒いドロドロを飲み干してヒョー!漲るぜ!とか言ってたな。
濡れた段ボールの底から落ちてきた、真っ黒い、硬いゴムみたいな、人魂。
白くてホワホワしてるものしか認めない!と陣が言ってたんだっけ。確かに、人魂がああいう形状だとは思ってなかったよ。
篠井さん、あなた男でしょって言われてうわっ男になるんだ男の声出すのかな!?って見えたけどでも女にとどまった。すげぇ。
篠井さんの演技も凄いんだと思うけど、考えたら私たち今まで普通に山鳥を女性だと思って観てて、その前提・お約束に揺さぶりを掛けられたようで、面白い体験!
前川さん結構ツイートしてるね。
ネガティブ・ケイパビリティとか言ってる。『外の道』へ飛び出して行ったその後の話、らしい。
人魂をたらいに入れたのは拘りだったようで、稽古場でたらいオーディションがあったんだってw
ロシアの森のイメージ、なるほど。森へ逃げ込む兵士。強要され、削られてしまった人々。確かに、人殺しを強いられるって残酷だよな。
金儲けを強いられる、勝つことを強いられる、とかも同じか。我々の社会。
親という立場は難しいよな。道を、社会というものを、教えようとするもんな。八雲の息子は森へ消えて行った。
森の人たちにとっても、食べることは唯一の大問題なんだよね。そう言えば食については『天の敵』でも扱われてたね。
食物と命がすごく直接的に関わってる感じ。
育って第三形態になったというのを観れて良かったけど、確かに初日の頃と比べてみたかった気もするね。
最近のイキウメのこの感じも嫌いじゃないぜ!