J’aime le théâtre♡

観劇日記。

ジャンル・クロスⅡ『導かれるように間違う』

初日㊗️ 大好きな、さい芸小ホール。

 

わーっ!すげーぃおっもしろかったっっ!!

めっちゃ動く成河さんをずっと見てられるとかソンちゃん亀ちゃんが尊いとか実際それも美味しいんだけどそれだけじゃなかったわ。

身につまされてゾゾゾとするし怖いし、でも寄り添ってくれた気がして😭

 

フワーッと出てきてあら?成河さんまた前説?かと思ったら違った。海辺の景色の描写を始めてた。

あの灰色の絵は今度行ったら開場中に波の音を聞きつつよく見ておこう。

 

記憶を無くしてる、真似っこ成河ちゃん。

次々と、関わった人に影響されちゃう。

うわー💦めっちゃ風刺的にも見えるし子どもみたいに可愛らしくも見える。

クマちゃんに乗っ取られる?みたいな時にはパラ定の『vitalsigns』を思い出したよね。

 

脚がしっくりこない今日子さん。

後ろ向きの仮面の人。

ずっと動いてないと死んじゃう人。

医者でもあり患者でもある亀ちゃん。

嘘しか言えない人。でも身体は正なんだよな。気づけば彼女の台詞をいっしょけんめい脳内変換しながら観てたという体験は面白かったな。

この人たちを見ているうちにだんだん、誰が病気?正常とは何?ってなってくる🌀

 

成河さん、自分はここ以外全部なんだ、って

だから皆さんをハグしますよ!そしたら皆さんは?ハグし返してくれますよね?なんて観客に向かって言われて思わず🥹ってなってたら後ろから亀ちゃんにハグされて羽交締めにされてプスッと注射うたれちゃった。

 

額縁の中での「あなたのファンです!あなたが正義!」みたいな台詞にはヒュッ😨となった。身に覚えがないとは言い切れないので…。

 

あの男はテロリストだったのか?そんな言及もあったし、作品として「今、我々の社会マジやばくね?」と言ってるし、まさに今日だから殊更に現実と肉迫して感じる部分もあったよ。

 

アンインストールするための病院?

退院して行く所は矯正?更生?のための施設

 

"空気"の具現化?のようなあの後ろ姿の絵は近藤さんぽかったな?w

演出家は劇世界から見ると""だよね。


 私たちはどこにも行けなーい(反語)

どこにだって行けるんだ😭

 

間違うぞー!って亀ちゃんは最後まで警告してたけど、いや、間違えないようにする"ってヤバいんだって。

 

あ、そっかカラダに導かれるように間違うのかな。

身体は、いつだって、嘘をついてなかった。

 

看護士今日子さんの「覚悟キリッ!」って(成河さんも真似してたけど)カッコよかったなぁ。カッコいい!って思っちゃうよなぁ。

あ、そう言えばね、患者の今日子さんに対して成河さんがすごい素直に「ごめんなさい」って謝るとこ、なんかいいなーと思ったんだ。

 

身につまされるゾゾゾとかグッサグッサがこんなにもなんて予想してなかったよ。なんか泣きそう。成河さんがメルマガで「僕も一緒です」って言ってくれてなかったら、もしかしたらもっと"糾弾されてる"みたいな気持ちになってしまったかも。お気遣いありがたい。

 

ダンスとかマイムとか実はちょっと苦手で、今回ももっと「わけわかんねぇー」って頭抱えたり「おおぅ…」って戸惑ったりするんじゃないかと思ってたんだけど、全然そんなんじゃなかった!

すごくドキドキワクワクって言うか、心臓バクバクしながら観てたな。怖いドキドキだった。確かに、怖かった。

あまりにも""だったからな。この現代を生きている私が日々感じていること考えていることとすごくフィットして、怖かったけど、あゝ寄り添ってくれてる!って思えた。

かなり尖ったことやってるんだけど暴力的ではなかった。糾弾されてるとか啓蒙されてるみたいな気はしない、不快な押し付けがましさを感じないのは、作り手への信頼感ゆえかな。同じように悩みながら生きてるんだなって思える。

 

あゝ早くまたあのカラダたちを見たいし、コトバたちを聴きたい。

 

いやぁマジ面白かった。え?もしかして今年いちばんかも。

 

当パンの、松井周さんと稲葉俊郎さんの文章がまたグイグイくるわー。

「安易な希望も開き直った絶望も結局は同じ焦りの表現に過ぎないのでは?という認識から逃れられません」って共感!

「あ、カラダを通すとコトバって面白いんだな」だって。そして「かなりカラダにケンカを売るような」コトバが出来上がって、それに近藤さんと役者たちが挑んだんだ。凄いよ、なんかそれちゃんと感じられるもん。

ルール、壁(白い壁立ちはだかってたよねー)。そうか「眠り」ってそういうものから自由な、無垢な「いのち」「魂」である状態なんだな。

生き物と情報の間がウィルスってのも面白いよなー。

 

わぁみんな名前があるんだ!

今日子さんは阿部。

後ろ向きの人は別府。あぁ「自分の背中が正面だと思い込んでいる」のね。

動くのを止められない人は島本。

嘘しか言えない土井さん。荒木知佳さんってダンサーなんだ。台詞もすごく良かったな。

亀ちゃんは江口。

成河さんだけ「ある者」で、名前がない😨

 

わぁ「現代思想入門」で読んだことといっぱい繋がってくる。

自己とは何だ?とか、名付けることとか。

脱構築、他者性、身体の偶然性!!

あの額縁は"物語(ナラティブ)の中"か?