J’aime le théâtre♡

観劇日記。

『鶴かもしれない』

みっちーin本多劇場


そっか昔話の語りは鶴子の頭の中で鳴ってるんだね。鶴子ひとりよがりなやべぇ奴だなっていう印象を今回強く受けたな。家に来た最初のシーンとか怖かったもん。ヒロくんそういう子を迎え入れちゃダメだよ!って思っちゃったもん。


ここではないどこかへ行きたい。ここにはない何かがあるかもしれないどこかへ。こことは違うどこかへ。具体的に何が欲しいかは分からない。今、何か満たされない。鶴子みたいに「私以外の誰かのために」って思うのってさと思うけど、ふと今日着てるパーカーのCOMPASSIONの文字に気づく。自らの身体を削っているのは俳優・演劇人としてのみっちーなのかな、とか思う。


でも、それを言ったら、俺のこと勝手に可哀想な奴だと思って施しを与えるようなことしてっていうヒロくんの思いも、みっちーは分かってるんだよな、と思って安心する。

「あなたのことは分からないから、私の話をするわね」っていう夢子さんの台詞が心に残ってるけど、みっちーってその気持ちを持ってくれてると思うんだ。そこが好きなのよ。


繰り返してるけど、ちょっとずつ良くなってるのかな。変化してるのかな。前へ行ってるのかな。


あぁそうだね、鶴子が「どうして優しくしてくれるんですか」「鶴は本当は雪の中でこのまま誰にも見つけられることなく消えてしまいたかったのかもしれない」って言ってたのもハッとしたね。

これもさ、気持ち分かるよなんて容易く言えないっていうのと繋がるんじゃないかな。


舞台美術と照明よかった。高さのあるセットは大正解だと思うし、あれが鶴翼に開いてネオンが灯って夜の街になるとこや椅子に座った鶴子に左上から光が射すとこかっこよかった。衣装は売春シーンが鶴の舞に見えたのが良かったね。


ロビーと売店に素敵な展示!

そーだよ本多と言えば夢子さんの売店!すぐ隣に自販機がある売店w

20206月ここに居た夢子さんからどれだけの温かさをもらったことか思い出して胸が熱くなったよ。みっちーの本多進出をお祝いしたい気持ちになった。