J’aime le théâtre♡

観劇日記。

十月大歌舞伎 第三部

はーちゃんとけんけんの共演『松竹梅湯島掛額』と、舞踊『喜撰』


噂のけんけんの人形振り凄い!想像を遥かに超えて凄かった!ちょっとびっくりしたわ😳


ナイルのカレー(私も今日食べたよ念願のムルギーランチ!)とかはーちゃんイケメンイジりとか五輪開会式のパロディから歌舞伎座のお姉さんまで出てきちゃうおふざけたっぷりなお土砂の場(そもそもグニャグニャになるって何よw)からの火の見櫓の場に行ってもお七ちゃん相変わらずおバカお嬢かと思ったらいきなり浄瑠璃始まって空気一変!けんけんお七のなんと力強く凄まじいことよ!

これ見てお土砂の場のあの感じも皆さんの技なんだよなぁという考えに至り、うわぁめっちゃ技多いな懐深いな歌舞伎!と唸り、なんか感動してしまった。オグリ視た時みたいな「歌舞伎すげぇ!」っていう驚嘆。

喜撰の、坊主勢揃いした時の絵面!とか衣装の白黒と股引?のイエローと坊主頭の水色と周りの桜のピンクとみたいな色彩!とかもそうなんだよな。


いや普通に考えたらさ、お七ちゃん吉三郎さんバカップルだし全然共感できないし、バカップルと面白おじさんの話で感動なんてする訳ないんだけど、歌舞伎だとこんな話が許せてしまう不思議。


今日の観劇前に木ノ下さんのオンライン講座を聴いてたから、改めて興味深く思ったよねこの感覚。

古典観てると価値観的にえ?って思うことない?その違和感ってどうするべき?みたいなテーマの講座で、第1回の今日はジェンダーについてだったのよ。北村紗衣さんゲストでシェイクスピアの話も出てきてね。

聴いててさ、すんごい頷いちゃってたんだけどね。ひでぇ話だなぁとか、それわざわざ今上演する意味ある?とかって思っていいんだなと言うか、そういう違和感ってちゃんと持ってるべきだし口にするべきなんだと。

歌舞伎役者の身体、上演する身体の伝承、という話も興味深くて。シェイクスピアは上演形態としての伝承は既に途切れてしまっていて、戯曲と現代の我々が向き合ってるだけだもんね。それとは事情が違う。

北村さんが言ってた、宝塚で提示される「ステキな男性像」は現実世界には適用されないけど、歌舞伎で提示される「女らしさ」はそれが社会の基準にもなってしまう、って。なるほどなー。

歌舞伎の女方の素敵さを表現する際に「本当の女性よりも女らしい」とか「女の情念」とか安易に言っちゃうのも問題だと木ノ下さんが言ってたのとか、新作なのにその価値観なの?という作品は残念だという日置さんの話とか、学生さんが歌舞伎より向田邦子作品の方に嫌悪を感じてた(これ正に私のこまつ座NGと同じだよ!)とか、ホント聴いてて頷きまくりだったこの講座。

こまつ座は嫌なのに歌舞伎は大丈夫(客席も)とか、歌舞伎だと物語の荒唐無稽さや謎飛躍展開が許せちゃうという感覚、考察対象だよねー。


遠慮なく役者推し❤️できちゃうのも歌舞伎だよな。

今日けんけんのラジオにはーちゃんがゲスト出演だったんだね。ちょうど観てきた夜に幼なじみの二人のこんなん聴いたら胸熱じゃん!二人三脚でやってく訳じゃないけど各々走っててふと隣を見たら並んで走ってた友がいるみたいな感じって、ええなぁ。今月は正にそういう気持ちだって☺️

はーちゃんは幸四郎お兄さんの勧めで白塗りを薄めにしてるんだって。そこにけんけんがはーちゃんの自信を感じて評価してるのとか尊い仲良く知床旅行して欲しいわ🥰

そうそう、吉三郎さんて観る前の想像と違って全然ピシッとしてなくてむしろちょっとなよっとして女方っぽい?感じもするくらいで、でもあれがたぶん二枚目男の表現なんだな。


へぇ人形振りはストリートダンスの先生と作ったんだ!?ほんとに文楽人形の動きで、凄かったよな天保で見た浦井くんふうかちゃんのそれっぽいのくらいの想像してたから申し訳ありませんでした。

このお役をやるって聞いた時けんけん泣いちゃったらしいもんね。ラジオ聴いてても思ったけど、けんけんもはーちゃんもアツいんだなぁ。素敵😍


あ、そういえば喜撰を観てて思ったけど志村けんって歌舞伎インスパイアだったんだな。へんなおじさんみたいな振付もあったもん。



11/14けんけんとはーちゃんがインスタライブやってて、そもそもこれ米吉ちゃんから始めた"花競"的企画で若手の熱が感じられて素敵なんだけど、はーちゃんやっぱカッコいいよなー!相手役にまずステキと思わせられるようにっていつも思ってるんだって聞いた時にゃあドヒャー😳てなった。

米吉ちゃんも優しい雰囲気だけどパキパキとかなり喋れる子で面白いし、歌舞伎男子たちって言葉が丁寧だったり敬語が自然だったりしてやっぱ普通の20代の俳優と違うよねー。初回米吉ちゃんと橋之助くんだったけど、橋之助くん国立の惨状に思うところも大きかったんだろうな。あと、あの手この手でプロモーションに余念がない壱太郎くんがみんなに与えてる影響も大きいみたい。